【 歌に形はないけれど - doriko 】
再び「心」を失った私は、
果たして歌声を通して、 伝えたい想いを 届けることができるのでしょうか。
千年という時を経て、 記憶は少しずつ、 曖昧になっていきました。
その曖昧さが、 私は怖かった。
けれど、 「あなたたちが、私の支えだった」 という事実だけは、 決して忘れません。
──私は、 あなたたちの支えになれていたのでしょうか。
あなたたちに救われた私は、 結局、 あなたたちを救うことができませんでした。
それでも私は、 歌声は世界を越えて届くものだと、 信じています。
感情をたくさん乗せた 紙飛行機のように。
風に乗って、 歌声を、 想いを、
どこへでも―― 届けてくれると、 信じているのです。